お寿司はコレステロールが高い?ネタ別含有量一覧と賢い食べ方

お寿司はコレステロールが高い?ネタ別含有量一覧と賢い食べ方 記事

最終更新: 2026-07-05

健康診断でコレステロール値が気になり始めると、「大好きなお寿司を食べてもいいのだろうか」と不安になる方は少なくありません。厚生労働省の「令和5年国民健康・栄養調査」によると、血清総コレステロール値が240mg/dL以上の人の割合は男性で10.1%、女性で23.1%に達しています。実はお寿司のネタによってコレステロール含有量には大きな差があり、選び方次第でコレステロールを気にする方でも安心して楽しめます。さらに、青魚に含まれるDHA・EPAにはLDLコレステロールを低下させる作用があり、寿司は「コレステロール対策に適した食事」とも言えるのです。この記事ではネタ別の含有量ランキング、食べ方の工夫、そしてDHA・EPAの科学的なメカニズムまで順番に解説します。

お寿司とコレステロールの関係|基本をわかりやすく解説

コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる脂質の一種で、体にとって不可欠な栄養素です。ただし、血中のLDL(悪玉)コレステロールが増えすぎると動脈硬化のリスクが高まるため、適切な量を維持することが大切です。

項目 内容
コレステロールの役割 細胞膜の構成成分、ホルモン・胆汁酸の原料
1日の摂取目安 男性750mg未満、女性600mg未満(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」参考値)
LDL(悪玉) 140mg/dL以上で高LDLコレステロール血症
HDL(善玉) 40mg/dL未満で低HDLコレステロール血症

ここで重要なのは、食事から摂取するコレステロールが血中コレステロール値に与える影響には個人差が大きいという点です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、コレステロールの摂取量の上限を設けていません。ただし、脂質異常症と診断されている方は200mg/日未満に抑えることが推奨されています。

お寿司に関して言えば、ネタの種類によってコレステロール含有量には10倍以上の差があります。コレステロールの高いネタを避け、DHA・EPAを含む青魚を積極的に選ぶことで、健康的に寿司を楽しむことが可能です。

寿司ネタ別コレステロール含有量ランキング

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」のデータを基に、主要な寿司ネタのコレステロール含有量を一覧にまとめました。数値は可食部100gあたりの値です。寿司1貫のネタは約15〜20gなので、実際の摂取量は表の数値の約5分の1になります。

コレステロールが高いネタ(100gあたり200mg以上)

ネタ コレステロール(100gあたり) 1貫あたり目安 分類
いくら 480mg 約48mg(10g) 魚卵
数の子 370mg 約56mg(15g) 魚卵
うに 290mg 約29mg(10g) 魚卵類
車えび(生) 170mg 約26mg(15g) 甲殻類
するめいか(生) 250mg 約38mg(15g) 軟体動物
しゃこ 230mg 約35mg(15g) 甲殻類

コレステロールが中程度のネタ(100gあたり50〜199mg)

ネタ コレステロール(100gあたり) 1貫あたり目安 分類
まだこ(生) 150mg 約23mg(15g) 軟体動物
ほたて貝柱 33mg 約5mg(15g) 貝類
甘えび 130mg 約13mg(10g) 甲殻類
あなご 140mg 約21mg(15g) 魚類
うなぎ(蒲焼き) 230mg 約35mg(15g) 魚類
かんぱち 59mg 約9mg(15g) 魚類

コレステロールが低いネタ(100gあたり50mg未満)

ネタ コレステロール(100gあたり) 1貫あたり目安 分類
くろまぐろ(赤身) 50mg 約8mg(15g) 魚類
まぐろ(中トロ) 55mg 約8mg(15g) 魚類
サーモン(アトランティック) 59mg 約9mg(15g) 魚類
ひらめ 46mg 約7mg(15g) 魚類
まだい 65mg 約10mg(15g) 魚類
しめさば 57mg 約9mg(15g) 魚類
あじ 66mg 約10mg(15g) 魚類
かつお 60mg 約9mg(15g) 魚類

このランキングを見ると、魚卵系(いくら・数の子・うに)と甲殻類・軟体動物(イカ・エビ・タコ)のコレステロールが高い傾向にあることがわかります。一方、マグロの赤身やサーモン、ヒラメなどの魚類はコレステロールが比較的低く、安心して食べられるネタです。

お寿司の栄養素ネタ別解説でも各ネタの栄養バランスを紹介しているので、参考にしてください。

コレステロールが気になる人のための寿司の食べ方5つのルール

コレステロール値を気にしながらもお寿司を楽しむために、以下の5つのルールを意識してみましょう。

ルール1は「青魚を3貫以上は食べる」ことです。あじ、いわし、さば、さんまなどの青魚にはDHA・EPAが豊富に含まれており、LDLコレステロールの低下に貢献します。回転寿司では「光り物」と呼ばれるこれらのネタを積極的に選びましょう。

ルール2は「いくらとうにの合計を3貫以内に抑える」ことです。いくらは1貫(約10g)で約48mgのコレステロールを含みます。3貫食べると約144mgになり、これだけで1日の推奨量のかなりの割合を占めます。楽しむ程度に留めるのが賢い選択です。

ルール3は「食物繊維を一緒に摂る」ことです。食物繊維にはコレステロールの吸収を抑える作用があります。回転寿司の茶碗蒸し、味噌汁(わかめ入り)、枝豆、サラダなどのサイドメニューを組み合わせましょう。

ルール4は「ネタの組み合わせでバランスを取る」ことです。高コレステロールのネタを食べたら、次は低コレステロールの赤身魚や白身魚を選ぶという交互食べが効果的です。

ルール5は「食べる量は10〜12貫を目安にする」ことです。お寿司の平均何皿食べるかでも解説していますが、一般的な食事量であればコレステロールの過剰摂取になるリスクは低いです。

ルール 具体的なアクション 期待される効果
青魚を3貫以上 あじ、さば、いわしを注文 DHA・EPAによるLDL低下
魚卵は3貫以内 いくら・うには少量で楽しむ コレステロール摂取量の抑制
食物繊維を追加 サラダ、味噌汁、枝豆 コレステロール吸収の抑制
交互に食べる 高→低→高の順で バランスの取れた摂取
10〜12貫が目安 適量で満足する 総摂取量のコントロール

実は寿司はコレステロール対策に有効?DHA・EPAの科学的根拠

「お寿司はコレステロールが心配」というイメージがある一方で、寿司のネタに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)には、コレステロール値を改善する作用が科学的に証明されています。

厚生労働省はDHAとEPAを合わせて1日あたり1g以上摂取することを推奨しています。EPA・DHAの摂取が心血管系疾患の発症予防に有効であることは、多数の観察疫学研究とメタアナリシスで支持されています。

EPAには肝臓での中性脂肪の生成を抑える作用があり、DHAにはHDL(善玉)コレステロールを増加させる作用が報告されています。つまり、寿司で青魚を食べることは、コレステロールの改善に直接貢献する可能性があるのです。

以下は、主要な寿司ネタに含まれるDHA・EPA量の比較です。

ネタ DHA(100gあたり) EPA(100gあたり) DHA+EPA合計
まいわし 870mg 780mg 1,650mg
さんま 1,700mg 890mg 2,590mg
まさば 970mg 690mg 1,660mg
まあじ 570mg 300mg 870mg
くろまぐろ(赤身) 120mg 27mg 147mg
くろまぐろ(トロ) 3,200mg 1,400mg 4,600mg
サーモン 820mg 490mg 1,310mg

寿司でDHA・EPAを摂取する方法でも詳しく解説していますが、まぐろのトロ1貫(約20g)だけでもDHA・EPAを約920mg摂取できる計算になります。さんまやいわしなら2〜3貫で1日の推奨量をクリアできます。

つまり、ネタの選び方を工夫すれば、寿司は「コレステロールが心配な食べ物」どころか「コレステロール対策に適した食事」になり得るのです。これは競合記事ではほとんど触れられていない、寿司ならではの健康メリットです。

コレステロールが気になる人におすすめの回転寿司ネタ10選

コレステロール値を気にしつつ、おいしさも満足度も妥協したくない方に向けて、回転寿司で選ぶべきネタ10選を紹介します。

順位 ネタ おすすめ理由 コレステロール(1貫)
1 まぐろ赤身 低コレステロール、高タンパク 約8mg
2 サーモン DHA・EPA豊富、程よい脂 約9mg
3 あじ DHA・EPAが非常に豊富 約10mg
4 しめさば DHA・EPAトップクラス 約9mg
5 ひらめ(えんがわ含む) 低コレステロール、低カロリー 約7mg
6 まだい 白身で上品、低コレステロール 約10mg
7 かんぱち 適度な脂、低コレステロール 約9mg
8 ほたて 貝類の中で最もコレステロールが低い 約5mg
9 サーモンアボカド アボカドの食物繊維がプラス 約9mg
10 納豆巻き 大豆イソフラボンがコレステロール吸収を抑制 ほぼ0mg

実際に回転寿司で食事をする際は、このリストから5貫以上を選び、残りは好きなネタを楽しむというバランスがおすすめです。回転寿司で太らない食べ方も参考にすると、カロリーとコレステロールの両方をコントロールしやすくなります。

イカ・エビ・タコのコレステロールは本当に避けるべきか?

コレステロールが高い寿司ネタの代表格であるイカ・エビ・タコですが、これらを完全に避ける必要があるかどうかは議論があります。

日経メディカルの報道によると、イカやタコに豊富に含まれるタウリンには、肝臓でのコレステロール代謝を促進する作用があります。タウリンは胆汁酸の生成を促し、血中コレステロールの排出を助けるとされています。

また、エビの殻に含まれるキチン・キトサンには、コレステロールの吸収を抑制する作用が報告されています。

ネタ コレステロール(100gあたり) タウリン含有量 総合評価
するめいか 250mg 770mg(非常に多い) コレステロールは高いがタウリンで相殺の可能性
まだこ 150mg 830mg(非常に多い) タウリンが最も多い寿司ネタ
車えび 170mg 210mg 適量なら問題なし
甘えび 130mg 含有あり 1〜2貫なら楽しめる

つまり、イカ・エビ・タコのコレステロール含有量だけを見て避けるのではなく、含まれるタウリンの効果も考慮して、適量を楽しむのが合理的な選択と言えます。

お寿司のコレステロールに関するよくある質問

Q1: コレステロールが高い人は寿司を食べてはいけないのですか?

そんなことはありません。ネタの選び方を工夫すれば、コレステロールが高い方でもお寿司を楽しめます。マグロ赤身、サーモン、白身魚などの低コレステロールネタを中心に、青魚でDHA・EPAも積極的に摂取しましょう。

Q2: いくら軍艦は何貫まで食べていいですか?

脂質異常症でない一般の方であれば、いくら軍艦は3貫程度(コレステロール約144mg)までが目安です。脂質異常症と診断されている方は、1日のコレステロール摂取量200mg未満の範囲内で調整してください。

Q3: 寿司を食べる頻度はどのくらいが適切ですか?

特に制限はありません。青魚を中心としたネタ選びを心がけ、いくらやうにを毎回大量に食べなければ、週に1〜2回お寿司を食べても健康上の問題はありません。むしろDHA・EPAの摂取源として積極的に取り入れたい食事です。

Q4: 回転寿司のサイドメニューでコレステロール対策になるものはありますか?

わかめの味噌汁、枝豆、サラダ、茶碗蒸しがおすすめです。食物繊維はコレステロールの吸収を抑制する効果があり、大豆製品(枝豆、味噌汁)にはイソフラボンが含まれています。

Q5: 脂質異常症の薬を飲んでいても寿司は食べられますか?

スタチンなどのコレステロール低下薬を服用中でも、寿司を食べること自体に制限はありません。ただし、グレープフルーツとの相互作用がある薬もあるため、具体的な食事制限については主治医にご相談ください。

Q6: 妊婦はコレステロールが高いネタを避けるべきですか?

妊娠中はコレステロール値が自然に上昇する傾向がありますが、通常の食事であれば過度に制限する必要はありません。ただし、生魚の摂取量やメチル水銀には注意が必要です。[お寿司と授乳中の関係](https://osushi.studio/media/osushi-junyuchu/)も参考にしてください。

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まとめ:お寿司のコレステロールで大切なこと

  • 寿司ネタのコレステロール含有量は、いくら(480mg/100g)から赤身マグロ(50mg/100g)まで約10倍の差がある
  • 魚卵(いくら・数の子・うに)と甲殻類・軟体動物がコレステロール高め、魚類は全般的に低め
  • 青魚(あじ・さば・いわし・さんま)に含まれるDHA・EPAは、LDLコレステロールを低下させる作用がある
  • イカ・タコに含まれるタウリンには、コレステロール代謝を促進する作用がある
  • 寿司はネタの選び方次第で「コレステロール対策に適した食事」になる

コレステロールが気になる方は、まず青魚のネタを3貫以上選ぶことから始めてみてください。お寿司の栄養全般についてはお寿司の栄養素ネタ別解説で、ダイエット中の食べ方はお寿司とダイエットでそれぞれ詳しく解説しています。

参考情報

  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(https://fooddb.mext.go.jp/)
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
  • 厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査結果の概要」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf)
  • 日経メディカル「魚介類のタウリンでコレステロールの代謝促進」(https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/di/digital/201510/544051.html)
  • 同友会メディカルニュース「コレステロールの摂取制限について」(https://www.do-yukai.com/medical/71.html)


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