2026年7月20日から26日の1週間、寿司業界ではさまざまな動きがありました。愛媛・松山では地元で長年親しまれてきた人気店が移転を発表し、秋には新屋号で再スタートを切る予定です。銀座では12年のキャリアを重ねてきた女性鮨職人がメディアで取り上げられ、江戸前鮨の古典的な系譜を継ぐ仕事が改めて注目されています。また、金沢まいもん寿司では鱧や北陸ふぐを中心とした夏の旬ネタフェアが開催中。テレビ番組「今宵、町寿司で」では市川右團次が神田の名店を訪れ、感動の味わいをおみやげにするほど惚れ込んだ様子が報じられています。
新店・移転・閉店
松山市の人気店「江戸前一朗」が移転へ——新店「鮨・江戸長」が9月オープン予定
愛媛県松山市で長年親しまれてきた寿司店「江戸前一朗」が、7月26日をもって現店舗での営業を終了することが発表されました。移転先の新店は「鮨・江戸長」という屋号で、江戸長寿司本店跡に9月オープンを予定しているとのことです(号外NET 松山市報道)。
松山市は、養殖真鯛の生産量で全国上位に名を連ねる愛媛県の中心都市です。来島海峡の豊かな潮流が育んだ愛媛産真鯛は「えひめ真鯛」として知られ、その身の締まりと上品な甘みはプロの職人からも高く評価されています。「江戸前一朗」は、こうした地元食材の魅力を丁寧に引き出してきた店として地域に根付いてきました。
今回の移転・改名については、単なる引越しではなくリニューアルの機会として受け止めるファンも多いでしょう。新屋号「鮨・江戸長」が引き継ぐ場所は江戸長寿司本店跡ということで、松山市の寿司文化の歴史をつなぐ意味合いも感じられます。9月の開業に向けた詳細情報が引き続き注目されます。
松山市では、江戸前の技法と愛媛産食材を組み合わせた独自の鮨スタイルが育まれています。松山旅行や出張を機に地元の鮨を体験してみたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。
松山のお寿司おすすめガイド|真鯛日本一の愛媛と郷土の松山鮓を徹底解説
(情報元:号外NET 松山市)
メディア・特集
銀座で12年——古典的な江戸前鮨の系譜を継ぐ鮨職人・三好史恵さんにインタビュー
2026年7月22日、Precious.jpに掲載されたインタビューが話題を呼んでいます。銀座で12年間店を構え続ける鮨職人・三好史恵さんに焦点を当てた内容で、古典的な江戸前鮨の系譜を受け継ぐ職人の仕事哲学と日常に迫るものです。
江戸前鮨の「仕事」とは、ネタをそのまま握るのではなく、素材ごとに適切な下処理を施してから提供することを指します。酢で締める、塩をあてる、煮切り醤油を塗るなど、食材の持ち味を最大限に引き出す技術の積み重ねが江戸前の真髄です。こうした仕事を12年にわたって磨き続けた三好さんの姿は、伝統技術が現代に生き続けていることを証明しています。
銀座という立地は、美食に対して厳しい審美眼を持つ客層が集まる場所です。その中で一店舗を12年維持し続けることは、職人としての高い実力はもちろん、常連客との信頼関係を積み重ねてきた証といえます。インタビューでは、銀座という場所への思いや、伝統的なスタイルを守り続けることへの覚悟なども語られていた様子です。
近年、寿司の世界では女性職人の活躍の場が少しずつ広がってきています。長らく男性中心だった職人文化に多様な担い手が生まれることは、業界全体の豊かさにつながっていきます。三好さんのような職人の存在が、次の世代に伝統を手渡していく橋渡しになっていくことへの期待は大きいでしょう。
江戸前鮨の技法や歴史について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
江戸前寿司とは?歴史・仕事・ネタの特徴を初心者向けに徹底解説
(情報元:Precious.jp)
市川右團次、神田の名店に惚れ惚れ——「今宵、町寿司で」神田編が話題
テレビ番組「今宵、町寿司で」に出演している歌舞伎俳優・市川右團次が、神田の名店を訪れた回がdメニューニュースで取り上げられました。感動の味わいに惚れ込むあまり「せがれと家内に」と言いながらおみやげを追加注文する様子が報じられており、神田の町寿司への関心が改めて高まっています。
先週は同番組の新シーズン開幕として番組コンセプトをご紹介しましたが、今週の放送では市川右團次がとりわけ印象に残る1軒に出会ったようです。「神田」は江戸時代から続く下町文化が息づくエリアで、格式ある老舗飲食店が今も多く残っています。「神田まつや」や「藪そば」など食文化の伝統を守り続ける店が点在するこの街に、特別な存在感を持つ町寿司が根付いていることは、食通のあいだでは以前から知られていました。
「町寿司」は高級カウンター鮨とは一線を画す、街に根ざした寿司店の総称です。気取りのない雰囲気の中に職人の誇りが宿り、地域の常連客と長年かけて育んだ関係が店の空気をつくっています。テレビで紹介された店への訪問希望者が増えることが予想されるため、来店を考えている方は事前の予約確認をお勧めします。
(情報元:dメニューニュース)
業界トレンド
夏の極上ネタが集結——金沢まいもん寿司 吉川美南店「夏のまいもん」フェア開催中
埼玉県の金沢まいもん寿司 吉川美南店にて、2026年7月17日(木)から8月23日(日)にかけて「夏のまいもん」フェアが開催されています。鱧(はも)や北陸ふぐをはじめとした、夏ならではの極上食材が一堂に揃います(三郷ぐらし報道)。
「まいもん」とは石川県の方言で「おいしいもの」を意味する言葉です。金沢まいもん寿司は北陸の海の幸を全国へ届けるというコンセプトのもと、産地直送の鮮度と品質にこだわりを持って運営されています。北陸食材を埼玉で楽しめるこのフェアは、北陸へ足を運べない方にとっても旬の魚介を体験できる貴重な機会です。
今回の目玉食材である「鱧(はも)」は、夏を代表する高級魚のひとつです。鱧は体内に無数の細かい骨を持つため、1センチあたり20本以上の切れ目を入れる「骨切り」と呼ばれる技術が不可欠です。この作業は包丁さばきの精度が問われる高度な仕事で、熟練した職人にしかできない技術とされています。淡泊な白身と独特のふっくらした食感が夏の食卓を彩る一品として、古くから京料理や大阪の夏の味覚として親しまれてきました。
「北陸ふぐ」も夏に注目したい食材のひとつです。ふぐといえば冬のイメージが強いですが、産地や種類によっては夏にも旬を迎えるものがあります。北陸で水揚げされるふぐは、寒流と暖流が交わる豊かな漁場で育つため、独特の歯応えと旨味を持っています。
夏の旬ネタをより深く知ってから食べると、味わいが一段と深くなります。月別の旬カレンダーはこちらでご確認ください。
寿司ネタの旬カレンダー|月別おすすめネタ一覧【2026年保存版】
(情報元:三郷ぐらし)
今週の寿司ニュース一覧
| 報道日 | 情報源 | カテゴリ | 主なポイント |
|---|---|---|---|
| 7月20日 | 三郷ぐらし | 業界トレンド | 金沢まいもん寿司 吉川美南店「夏のまいもん」フェア開催(〜8/23)、鱧・北陸ふぐなど夏の旬ネタ集結 |
| 7月22日 | Precious.jp | メディア・特集 | 銀座で12年のキャリアを積む女性鮨職人・三好史恵さんが江戸前の仕事と職人哲学を語るインタビュー掲載 |
| 7月25日 | 号外NET 松山市 | 新店・移転・閉店 | 松山市「江戸前一朗」が7/26で現店舗の営業を終了、新店「鮨・江戸長」が江戸長寿司本店跡に9月オープン予定 |
| 7月25日 | dメニューニュース | メディア・特集 | 「今宵、町寿司で」神田編、市川右團次が神田の名店に惚れ込みおみやげを追加注文 |
関連記事: 浦安のお寿司ガイド|ディズニーの街は実は江戸前漁師町だった
関連記事: 柏のお寿司ガイド|東葛の中心はTX開通が生んだ寿司激戦区だった
まとめ——今週のキーワードと来週の展望
今週の寿司ニュースを振り返ると、「伝統の継承」というテーマが通底していたことが印象的です。松山市「江戸前一朗」の移転は、愛媛・松山の鮨文化を新たな形で引き継ぐ試みといえます。銀座の三好史恵さんのインタビューは、古典的な江戸前鮨の技と精神を次代に伝え続ける職人の姿を映し出しています。そして「今宵、町寿司で」は、全国の町寿司が守り続けてきた職人技と地域との絆を、テレビというメディアを通じて可視化しています。
夏の旬ネタという面では、鱧や北陸ふぐを中心としたフェア情報が届きました。7月後半から8月にかけては、鱧のほかにもスズキ、アオリイカ、煮アナゴ、アワビなどが旬を迎えます。猛暑の夏こそ、旬の食材が凝縮した寿司の一皿が際立って美味しく感じられる季節です。
来週は夏休みシーズンの本格化に伴い、観光地や人気エリアの寿司店情報、帰省土産としての贈答寿司の話題なども増えてくることが予想されます。9月オープンを予定している松山市「鮨・江戸長」の詳細情報や、「今宵、町寿司で」の続編放送にも引き続き注目していきます。
寿司スタジオでは、業界の最新情報を毎週お届けしています。次号もどうぞお楽しみに。
参考記事
- 7/17〜8/23 金沢まいもん寿司 吉川美南店「夏のまいもん」が開催!鱧や北陸ふぐなど夏の極上ネタが集結(三郷ぐらし)
- 銀座に開業して12年、古典的な江戸前鮨の系譜を継ぐ鮨職人・三好史恵さんにインタビュー(Precious.jp)
- 【松山市】人気寿司店「江戸前一朗」が移転!7月26日で現店舗の営業終了、新店「鮨・江戸長」が江戸長寿司本店跡に9月オープン予定(号外NET 松山市)
- 市川右團次、”食の街”神田の名店に惚れ惚れ 感動の味わいを持ち帰るべく”おみや”注文「せがれと家内に」〈今宵、町寿司で〉(dメニューニュース)

